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中央式太極拳は南京中央国術館副館長【陳冸嶺老師】により編纂された南京中央国術館正宗太極拳
を起源とする、古式総合太極拳です。
気の武術の奥義は、これ即ち 健康長寿の奥義。
今日、太極拳の医学的健康効果は多くの医学論文で実証されてます。
先ずは気を感じる事から始め、自身の免疫力、自然治癒力を高めましょう。

2015年6月29日月曜日

第二十一回古武道大会

「第二十一回 西日本古武道大会」を見てきました。途中からでしたが。

残念ながら「天真正伝香取神道流」を見逃してしまいました。残念です。


日本の歴史と伝統の精髄のひとつともいえる古武道。
武器あるいは徒手の闘争術(兵法)として萌芽し、
江戸期に入って、武士としての心身鍛錬、人間修養の精神性が加わり、
まさにそれぞれが文化遺産として保存と継承され続けています。

「刀剣乱舞」等のメディアミックスにより昨今流行している「日本刀」ですが、
それ単体で工芸作品としての美しさもありますが、
日本刀を遣うための技術体系を合わせて持っての「総合藝術」としての側面もあります。

ただ、古武道と云っても使うのは日本刀だけではありません。
槍や弓、鎌など様々な武器が使用されることは言うまでもありません。



さて、ピックアップして進めてまいりましょう。
毎回、何がお目当てかといえば「筑後柳川立花藩御禁止流楊心流薙刀術」です。
(ちくごやながわたちばなはんおとめりゅうようしんりゅうなぎなたじゅつ)

御禁止流(おとめりゅう)というのは、藩外に持ち出し禁止ということです。


何がスゴイって、振袖着物姿に襷掛けで演武を行うことです。
本来的には御殿女中のための護衛武術であり、いついかなる攻撃を受けても
即座に対処した姿が現在も受け継がれているということです。

(『行住坐臥これ常に戦』ということで、かの「示現流」もラフな平服で稽古が容認されています)


優雅な見た目に寄らず、演武は激しいです。
ガンガン攻めます。


今回は珍しく半棒術を披露していただきまして、なかなか貴重なものを見ることが出来ました。
ここの柔術も見てみたいものですね。


ちなみに「立花藩」というのは、先にも書いた「義将・高橋紹運」の実子で
「立花道雪」の養子である「鎮西一・立花宗茂」が治めた藩でもあります。




お次は「小笠原流 弓馬術」。
今回は木馬からの「騎射」でした。

分類でいえば「重装騎馬弓兵」にあたる武士の本領が弓馬ですね。
おそらくは去勢もしていないであろう荒馬を乗りこなさないといけないし、
英国のロングボウに匹敵する、あの長大な弓も扱わないといけないし、
かなり高等技術です。

奉納演武などで見たことがある人もおられると思いますが、
私は今回が初めてでした。木馬からの騎射とはいえ、迫力がすごいですね。


ゆっくりと(人力で)回転する木馬上から矢を放ちます。
流鏑馬のための修練でもあり、的から的へ矢をつがえて放つタイミングを
習得するようです。
馬上での体勢を取り、右手に鞭をぶら下げた状態で矢を取出し、あの長い弓に番えるだけでも
たいへんだと思います。

その際、「インヨーイ」と声掛けをするのですが、これは宗家の説明によると「陰陽理論」に基づいた
約束事ということで、小笠原教場の礼法・歩射・騎射は、全てが「陰陽道」を軸に成り立っているということです。
神事であり呪(まじなひ)であるということで、なるほど・・・! 勉強になります。

実際は刀以上に霊性は強いんですよね。
鵺は弓矢ですが、酒呑童子は刀です。鬼を切った刀はあっても天狗を切った刀はあまりありません。
時代とともに移り変わっていきます。



そして今回のトリである「神道夢想流杖術」(しんとうむそうりゅうじょうじゅつ)。

パンフの冒頭には、
「宮本武蔵を破るために編み出された武術。それが『神道夢想流杖術』です。」


インパクトは抜群でした。

↓この人を破るため、ですからね。



空手家・愚地独歩と戦う宮本武蔵(「刃牙道」@週刊少年チャンピオン・板垣恵介より)






流祖は夢想権之助勝吉。


実は「バガボンド」(@井上雄彦)にも出ています。
いきがっていたところを伊藤一刀斎&小次郎にやられて押しかけ弟子となり、
無理やり関ヶ原の合戦場に放り込まれて這う這うの体で生き延び、
「先生・・・剣の時代はもう終わったのですね」と語るシーンが印象的です。



「全日本剣道連盟杖道」の制定型のベースでもあり、もっとも日本で普及している
杖術といっても差支えないかと思います。

手の内といいますか、入り身と合わせた自由自在な手幅と握りを駆使し、
すべての間合いで「打ち、突き、巻き、掬い、払い」が繰り出されます。

きちんと対二刀流の演武型もありました。



これは私の勝手なお話ですが、「神道夢想流杖術」、実は中央式太極拳と関係があります。
技法的なことではないですが、とお~~い縁みたいなものですがそれはまたの機会に。




今回の古武道大会も日ごろの修練の成果がよく顕れた大会でありました。
他にもたくさんありましたがちょっと絞らせてもらいました。

この、ピシッとした引き締まった空気。
出入りの所作に礼法。
本当に見習いたいですね。


2015年6月27日土曜日

色覚感覚のチェック

ちょっとお遊びにいかがでしょうか。


意外に周辺視の練習になるかも。
大事なのは感じること。

[あなたの色覚をテスト]
レベル04 コウモリ
レベル09 モグラ
レベル14 イヌ
レベル19 ネコ
レベル24 トラ
レベル29 タカ


http://wvw.igame.com/eye-test/?fbs=30




2015年6月25日木曜日

美しき太極拳女子を応援します-05 補足編

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」

立っている様子はあたかもシャクヤクの風情があり、座った姿は牡丹の花のように華麗で、
歩く様子はユリの花のように清楚な美しさである・・・・・・と、古い言い回しですね。

いわれには諸説ありますが「女性の姿かたちの美しさ」を例え表した言葉であることには間違いありません。
ちなみにどれも漢方薬です。




色とりどりのシャクヤク
花言葉は「恥じらい」「はにかみ」「謙遜」



今の時代、1番見られているのが「立つ、座る、歩く」などの動作。女性として「美」を追求するとき”立ち振る舞い”がポイントになるのです。つまり、ちょっと遠くからみられた立ち居振る舞いなんです。少し先にいるあなたを一瞬で判断し第一印象が決めるのです。あなたの生活から性格まですべてがうつしだされるのが姿勢となるのです。

なかなかスッパリ言い切ってるなと思って引用してきた文章ですが、やはり「立ち居振る舞い」というのは見られてしまいますし、見てしまいます。
たしかに美女と呼ばれる人で、あからさまな猫背の人はいませんし、超がつく美人でも、言葉遣いが汚く乱暴な人は品性がちょっと・・・とマイナス要素になりがちです。

モデルなんかでもほとんどの人は立ち居振る舞いの「訓練」を受けてきていると思います。
ある程度素質でこなせても、やはり一段上を行くにはそういった訓練を経てきているでしょう。


太極拳と言えば「武」です。
そんな武骨な立ち居振る舞いが役に立つの?とお思いでしょうが、そうではありません。

物理に適い、無駄なく隙なく最小限に、目立たずひそやかに、やさしいけれど芯の力は限りなく強く・・・というように、早い話が「相手に気付かれない動き」を目指します。
「柔よく剛を制す」というように、静かな動きで相手に技を仕掛けるために、結果として、優しく、洗練された立ち居振る舞いになるというわけです。



さて、前回のブログの補足になりますが、脚の気になるところといえば「膝」です。膝の角質や黒ずみはちょっと難しいですが、膝の使い方や体重が掛からないポジションを知るには太極拳はとても役に立ちます。


膝を悪くされている方は女性の方に多いように感じます。それは筋肉の量であったり、骨盤の広さであったり、ヒールのある靴であったり、冷え症であったり、男女差が原因であることは否めません。

そうそう。ヒールの高い靴は否定されがちですが、現代のファッションアイテムとして欠かせないのは間違いありません。
履きこなせると素敵ですしね。
ファッションを追求すると「やせ我慢」という側面があることを否定できません。
なので、後できちんと自分の脚や腰をしっかりケアしてあげれば問題ないと思います。


また、ジョギングやウォーキングでもちょっと無理をすると膝を痛めてしまいがちです。荷重、衝撃、捻りが加わってしまうのである意味当然でしょうが、ケアも入念にする必要がありますね。



ボタンの花
花言葉は「風格」「富貴」「恥じらい」「人見知り」


武術的にも健康的にも、膝の使い方は重要です。

脚には、股関節、膝関節、足関節(足首)の3つの大きな関節があります。それぞれ脚を動かす役目と体重を支える役割の、2つの大切な機能を果たしています。その中でも膝関節は脚の関節の中心的な役割を担っています。


そして、我々は膝を「曲げて伸ばす」それだけにしか感じていませんが、その構造は思う以上に複雑です。脱臼しないように、骨やら筋肉やら腱やら軟骨やらが、回転しながら軸をずらしつつ曲がっていく云々・・・。しかも曲げながら脛も捻ることができるという、「超絶技巧」な構造です。

あまりにも便利すぎるために、ついつい酷使してしまった挙句が膝の不具合になるという・・・。


太極拳では、膝の使い方・無理のない位置や角度を(体で)学びつつ、主動力として股関節を駆使する方法を(体で)学び、足首を緩めるコツを(体で)習得していくことで、健康的な脚(下半身)に仕上げていきます。特に股関節をしっかり緩めて、しっかり使うことで膝の負担も減少します。

緩めるとは余裕を持たせること。
100%使えるけど、80%でセーブするコントロールを身に着けること。


だるまスワイショウ、ペンギン歩き、おいらん歩き、三分間立禅など、名前だけは楽しいメニューが盛りだくさんです。
基本練習をしっかりこなしておけば、型(套路)はあとからついてきます。



先のブログでもちょっと書きましたが、股関節を使うというのは脚が高く上がるとか、開脚ができるとか、そういう「可動域が広い柔軟性」ではありません。
簡単に云うと、骨盤と連携して、脚の外旋・内旋や引き寄せなどができるかどうかです。
見せ技として180度開脚ができればすごいのでしょうが、肝心要の連動やインナーマッスルがしっかり働いてなければ「ふーん」で終わりです。

バレエでいう「グランバットマン」であっても、腰や背中がグンニャリしていたりすればまったく意味がないのと同じことです。


ストレッチでは可動域の柔軟性を養えても、連動や細かい筋肉にまで意識をいきわたらせることは難しいです。単に「柔らかいこと」だけを求める作業になってしまいますので。
柔らかければ美しく動けるか? 動けないと思います。ストレッチそれ自体には動かすための訓練が含まれていません。

太極拳では基本鍛錬で膝をしっかり上げることを第一として、インナーマッスルや股関節周りや骨盤の細かい筋肉を
稼動させることを優先します。
独立歩(片足立ち)でバランスを感じながら膝をしっかりゆっくり上げ下げできる感覚を掴めるようになれば、
無駄な筋肉の力が抜けてきますので自ずとストレッチも捗るようになります。



まずは美しい「膝蹴り」を出せるようにがんばりましょう。



ユリ(ササユリ)
花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」