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中央式太極拳は南京中央国術館副館長【陳冸嶺老師】により編纂された南京中央国術館正宗太極拳
を起源とする、古式総合太極拳です。
気の武術の奥義は、これ即ち 健康長寿の奥義。
今日、太極拳の医学的健康効果は多くの医学論文で実証されてます。
先ずは気を感じる事から始め、自身の免疫力、自然治癒力を高めましょう。

2015年3月8日日曜日

壁 かべ

借り物の言葉で恐縮ですが、「壁は他人から見えて自分から見えない厄介な代物」といいます。

ここでいう壁というのは主に心理的なものを指しますが、そこにもいろいろな意味が含まれています。
ある種の防衛本能でありますので、誰しもが持っているものですし発揮できて当たり前です。

しかし、発揮する時とところを間違えてしまうと、壁はどうしても自分を雁字搦めにしてしまいます。
学びの弊害にすらなる時があります。


その壁はさまざまな心理的要因、それこそ深層心理から出ていることが多いので、一筋縄ではいきません。
そして他人に見えて、自分には見えない、相当厄介な代物です。


「他人に見えて自分に見えない」というのを武術的に見ると、肉体的・心理的な隙であったりすることが多く、
守ることで逆に弱点を浮き彫りにしてしまっていることがあります。それに自分が気が付いていないので、
攻められる一方になってしまうのです。

また、壁のおかげで対人の間合い(太極拳の有効間合)に届かないのです。
練習でも技がかからないのは間合いが浅いことが多く、そこでもう一歩踏み込めばあっさりとかかってしまうことが多いです。
単純な対人緊張でもありますが、これが軽減されると倍ほどリラックスできて演武できます。


まさに「己を知る」ということでしょうか。


太極拳は、「内観」という行程をもって己を知ることを第一義とします。
内観とは簡単にいいますと肉体的・心理的に己を観察するということです。

問題点もとうぜん浮き彫りになるでしょう。痛みであれ、心理的抑圧であれ。
問題点として対処するのは大事ですが、それに囚われすぎるのもまた良くありません。
何とかしたいという思いもまた欲です。
しかし、基本的には「観る」ことが重要です。



・・・と書いたものの、あくまでも「理想」ですし、ここまで教室で四の五の云う訳ではありませんので。
ある日、こういうのが必要だな~って気づくこともあるかと思います。その日を待ちます。





ちなみに、わざと「壁」を作ることもあります。
有象無象の人混みや雑踏などで、結界というか気の障壁というか、そういうものです。
気分転換や余技であり、本職の方には到底及びません。







2015年3月3日火曜日

美しき太極拳女子を応援します-02

 ひな祭りですね。本来ならば旧暦なので来月の後半なのですが、新暦でもお祝いしてしまいましょう。桃の節句ですが、よく知られているように桃には邪気を払う力があります。そして生命力の源としても知られています。西遊記の孫悟空も西王母の桃を盗み食いして不老長寿を得ました。


ちなみに、桃花あるいは桃花殺(とうかさつ)という占事用語では「多淫、色欲」を示します。物事には表があれば裏があるということでしょう。


余談ついでに、桃にちなんだ技もあります。それは太極拳ではなく八卦掌で「猿猴献桃」という技です。意訳すると「おサルさんが桃をプレゼントしちゃうゾ」という意味です。こじんまりして地味ですが女性が使ってもけっこう強力な技ですよ。姉弟子の得意技のひとつで、先の意訳のようなノリで技をかけてきます(笑)。いや、これくらいのノリの方が殺気が無いのでス~ッと入ってこられてしまうんですよ。






 さて、太極拳と云えば呼吸です。吸って、吐く。これだけのことですが、最重要です。体の内側とかインナーマッスルとか、とにもかくにも身体の内側を目覚めさせるには呼吸が最大の近道です。
太極拳的にいうと「吐いて、吸う」であり、むしろ吸うことは体に任せます。呼吸筋、肋骨、背骨、横隔膜、骨盤底などなど、およそ身体の中すべてに影響があります。


実際に教室内では初心者に呼吸法など細かいことは指示しません。とにかく呼吸を忘れないことを、くどい位に言います。それくらい呼吸と云うのは忘れがちなのです。そういう注意を耳にして、中級者でも「あ、忘れてた(∥・Д・)」みたいにコッソリ修正します。
まして太極拳では立って動いているわけですから、ついつい四肢の動きに気を取られてしまいがちです。そのせいで呼吸がとんでもなく浅くなったり、下手をすると息を詰めていることすらあります。呼吸法や何やらのテクニック云々以前に、まず「吐いて、吸う」ことが何より基本なんですね。


ちなみに、呼吸はいわゆる心身のデトックスの基本でもあります。体内に何も溜めない、溜めこまないことが大事です。吐出ということは内側から外に出す流れを形成し、それを基本である呼吸から構築していくわけです。


内側から、外に出す。武術であれば「勁(けい)」。健康であれば「活力・弾力」。美容であれば「デトックス」。




 春から太極拳を始めてみたい、やってみたいという方。まだ定員に空きがありますので、お待ちしております。





2015年3月1日日曜日

美しき太極拳女子を応援します





師範曰く、「理に適う動きをすると美しくなる」。




勉強のために演武会や各種武道大会に見学に行っておりますが、太極拳に限らず、古武術や武道を嗜んでいる女性は綺麗な人が多いと思います。


流派の宗家や師範よりもまず女性を見る(笑)。
冗談はさておき、練習に励み、演武に臨む女性には「凛」とした美的印象を受けますね。
 




顔色、肌つやが良いということもありますが、それに加えて身のこなしや姿勢がたいへん整っているからだと思います。
太極拳は、姿勢であるとか目線であるとか立ち居振る舞いであるとか、「行住坐臥」の基本的な見直しから始まります。「行住坐臥」とは日常の立ち居振る舞いのことです。「行」は歩くこと。「住」はとどまること。「坐」は座ること。「臥」は寝ること。


すべてに呼吸が伴い、軸、丹田、重心、気etc・・・・・・基本を踏まえて套路(型)を行うことでどんどんと身体が変化していきます。また、無駄な力でブンブン動かすこと・肩で動かすことを極力避けますので、動作に角がなくなり、やさしく、たおやかさが出てきます。


そうそう、肩で動かすことを避けるのに関連して、デコルテラインもきれいになってきますね。肩がスッと落ちて、アゴ、首につながるラインがとても優美になります。さらに周辺視を心がけますので、目力があるけれど、ギッと睨んでいないという不思議な感じになります。