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中央式太極拳は南京中央国術館副館長【陳冸嶺老師】により編纂された南京中央国術館正宗太極拳
を起源とする、古式総合太極拳です。
気の武術の奥義は、これ即ち 健康長寿の奥義。
今日、太極拳の医学的健康効果は多くの医学論文で実証されてます。
先ずは気を感じる事から始め、自身の免疫力、自然治癒力を高めましょう。

2015年6月25日木曜日

美しき太極拳女子を応援します-05 補足編

「立てば芍薬 座れば牡丹 歩く姿は百合の花」

立っている様子はあたかもシャクヤクの風情があり、座った姿は牡丹の花のように華麗で、
歩く様子はユリの花のように清楚な美しさである・・・・・・と、古い言い回しですね。

いわれには諸説ありますが「女性の姿かたちの美しさ」を例え表した言葉であることには間違いありません。
ちなみにどれも漢方薬です。




色とりどりのシャクヤク
花言葉は「恥じらい」「はにかみ」「謙遜」



今の時代、1番見られているのが「立つ、座る、歩く」などの動作。女性として「美」を追求するとき”立ち振る舞い”がポイントになるのです。つまり、ちょっと遠くからみられた立ち居振る舞いなんです。少し先にいるあなたを一瞬で判断し第一印象が決めるのです。あなたの生活から性格まですべてがうつしだされるのが姿勢となるのです。

なかなかスッパリ言い切ってるなと思って引用してきた文章ですが、やはり「立ち居振る舞い」というのは見られてしまいますし、見てしまいます。
たしかに美女と呼ばれる人で、あからさまな猫背の人はいませんし、超がつく美人でも、言葉遣いが汚く乱暴な人は品性がちょっと・・・とマイナス要素になりがちです。

モデルなんかでもほとんどの人は立ち居振る舞いの「訓練」を受けてきていると思います。
ある程度素質でこなせても、やはり一段上を行くにはそういった訓練を経てきているでしょう。


太極拳と言えば「武」です。
そんな武骨な立ち居振る舞いが役に立つの?とお思いでしょうが、そうではありません。

物理に適い、無駄なく隙なく最小限に、目立たずひそやかに、やさしいけれど芯の力は限りなく強く・・・というように、早い話が「相手に気付かれない動き」を目指します。
「柔よく剛を制す」というように、静かな動きで相手に技を仕掛けるために、結果として、優しく、洗練された立ち居振る舞いになるというわけです。



さて、前回のブログの補足になりますが、脚の気になるところといえば「膝」です。膝の角質や黒ずみはちょっと難しいですが、膝の使い方や体重が掛からないポジションを知るには太極拳はとても役に立ちます。


膝を悪くされている方は女性の方に多いように感じます。それは筋肉の量であったり、骨盤の広さであったり、ヒールのある靴であったり、冷え症であったり、男女差が原因であることは否めません。

そうそう。ヒールの高い靴は否定されがちですが、現代のファッションアイテムとして欠かせないのは間違いありません。
履きこなせると素敵ですしね。
ファッションを追求すると「やせ我慢」という側面があることを否定できません。
なので、後できちんと自分の脚や腰をしっかりケアしてあげれば問題ないと思います。


また、ジョギングやウォーキングでもちょっと無理をすると膝を痛めてしまいがちです。荷重、衝撃、捻りが加わってしまうのである意味当然でしょうが、ケアも入念にする必要がありますね。



ボタンの花
花言葉は「風格」「富貴」「恥じらい」「人見知り」


武術的にも健康的にも、膝の使い方は重要です。

脚には、股関節、膝関節、足関節(足首)の3つの大きな関節があります。それぞれ脚を動かす役目と体重を支える役割の、2つの大切な機能を果たしています。その中でも膝関節は脚の関節の中心的な役割を担っています。


そして、我々は膝を「曲げて伸ばす」それだけにしか感じていませんが、その構造は思う以上に複雑です。脱臼しないように、骨やら筋肉やら腱やら軟骨やらが、回転しながら軸をずらしつつ曲がっていく云々・・・。しかも曲げながら脛も捻ることができるという、「超絶技巧」な構造です。

あまりにも便利すぎるために、ついつい酷使してしまった挙句が膝の不具合になるという・・・。


太極拳では、膝の使い方・無理のない位置や角度を(体で)学びつつ、主動力として股関節を駆使する方法を(体で)学び、足首を緩めるコツを(体で)習得していくことで、健康的な脚(下半身)に仕上げていきます。特に股関節をしっかり緩めて、しっかり使うことで膝の負担も減少します。

緩めるとは余裕を持たせること。
100%使えるけど、80%でセーブするコントロールを身に着けること。


だるまスワイショウ、ペンギン歩き、おいらん歩き、三分間立禅など、名前だけは楽しいメニューが盛りだくさんです。
基本練習をしっかりこなしておけば、型(套路)はあとからついてきます。



先のブログでもちょっと書きましたが、股関節を使うというのは脚が高く上がるとか、開脚ができるとか、そういう「可動域が広い柔軟性」ではありません。
簡単に云うと、骨盤と連携して、脚の外旋・内旋や引き寄せなどができるかどうかです。
見せ技として180度開脚ができればすごいのでしょうが、肝心要の連動やインナーマッスルがしっかり働いてなければ「ふーん」で終わりです。

バレエでいう「グランバットマン」であっても、腰や背中がグンニャリしていたりすればまったく意味がないのと同じことです。


ストレッチでは可動域の柔軟性を養えても、連動や細かい筋肉にまで意識をいきわたらせることは難しいです。単に「柔らかいこと」だけを求める作業になってしまいますので。
柔らかければ美しく動けるか? 動けないと思います。ストレッチそれ自体には動かすための訓練が含まれていません。

太極拳では基本鍛錬で膝をしっかり上げることを第一として、インナーマッスルや股関節周りや骨盤の細かい筋肉を
稼動させることを優先します。
独立歩(片足立ち)でバランスを感じながら膝をしっかりゆっくり上げ下げできる感覚を掴めるようになれば、
無駄な筋肉の力が抜けてきますので自ずとストレッチも捗るようになります。



まずは美しい「膝蹴り」を出せるようにがんばりましょう。



ユリ(ササユリ)
花言葉は「純粋」「無垢」「威厳」